その実態。

 

少女漫画や連続ドラマで頻繁に描かれる

いわゆる典型的なねちょねちょ系の女性を

皆さんはすぐに頭に思い浮かべられるだろうか

 

「あなたがいなきゃ生きていけない」

「愛してるの、だから愛して」

「好きすぎてどうしようもないの」

「1秒だって離れたくない」

 

私が思うねちょねちょ系女性はこんな感じなのだが。

 

最近では女性に限った話ではなさそうだなあーと

私は思う

 

 

「好きすぎてもうキミがいなかった頃になんて戻れない」

「本当に大好き、好きって言ってほしい」

「愛しすぎてどうしたらいいのか」

「暇があったら全部一緒にいたい」

 

 

 

ねちょねちょ系女性ならぬ

ねばねば系男性である

 

 

 

男女問わずにこういった類いの人物たちがいるということで、

恋愛だけではなく

友人としての関係においてもこの密着系の者たちによる浸食は

着々と進んでいるように思える

 

異性・同性問わず、誰かに夢中になるという事は

脳の中で何かしらの

快感もしくは安堵感を刺激する作用が働いているのだろうか

 

そう考えずにはいられないくらい

身近で密着系男女が増えつつある

 

 

 

 

これはつい先日、私の姉から聞いた話である。

姉の友人でHさんというさっぱり系女性がいる。

Hさんはしばらく彼氏はおらず自らに与えられた

フリーな時間を存分に楽しんでいた。

 

昨年の事だが彼女はとある展示会を

チケット自分用1枚分をフライングゲットしてまで

ずっと楽しみにしていたそうだ。

年末頃に予定された展示会に心を躍らせつつ。

 

「好きなものを好きなだけ自分のペースで見られる」

 

このフライングゲットの件はクリスマス前なのだが

Hさんはクリスマス後に見事彼氏をゲットした。

すると年末の話になった。

 

彼氏 「Hさ、◯◯日何してる?」

Hさん 「あー、その日はちょっと用事あるんだー」

彼氏 「用事って何ー?」

Hさん 「・・・展示会に行く。」

彼氏 「えー!俺も行きたい!」

Hさん 「・・・。」

 

色々説明を重ね1人で行く方法を模索したHさん。

結局Hさんは彼をその展示会に連れて行くことにした。

 

 

「なんか体調悪い、ダルい。」

展示会当日、Hさんの前に現れた彼氏の第一声であった。

その日は終始Hさんは彼氏の気を遣うハメになり

ずっと楽しみにしていた至福の時間は不幸にも奪われる形となった。

 

 

「適当なコト言って出てきてもよかったけど

それで嘘付いたってなっても後からめんどくさいし、

かといって他にどうにも切り抜けようがないし仕方なかったよね。」

Hさんはまた一つ学んだとばかりに

けろっとして姉にこの話を聞かせたそうだ。

 

 

結局Hさんとその彼氏は

この一件があってかどうかは分からないが

 

2週間足らずで別れた。

 

 

 

いつから私たちは

互いのテリトリーを尊重し合うことができなくなったのだろうか

いや、もしかしたらそれはだいぶ前からの事で

近づきすぎた故の人間の性の一種なのかもしれないが・・・

 

 

Hさんの彼氏が相手の気持ちをもう少し汲める人だったら

もしかしたら2週間強は交際を続けられたのかもしれない

Hさんの彼氏が相手の時間をもう少し尊重できる人だったら

もしかしたら2週間強は交際を続けられたのかもしれない

 

2週間強は交際を続けられたのかもしれない

 

 

ねちょねちょ系ねばねば系の密着系男女は

相手への愛と言う名の下に

それを武器に変えてたまに攻撃に近いことをしてくる

 

攻撃とは肉体的であったり精神的であったり様々であるが

どちらにせよ私はそのどっちもごめんである

 

 

心を近づけても

他の全てを近づけることを強要させたりしてはいけない

心を奪われても

相手の全てを奪う事をしてはいけない

 

 

 

ほのかな熱を帯びた小さないくつもの思いが

積もっていってお互いの信頼やら絆やらを構築するのだろう